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矢口 弘志  新津商工会議所 常議員


「守る安全から攻める安全へ」

 最近、我われ鉄道事業に関わる者にとって大変ショッキングな事故が続いています。昨年4月のJR西日本福知山線や12月のJR東日本羽越線での列車脱線事故により多くのお客様が亡くなられています。それぞれの事故の背景は異なるものの、お客様の大切な命をあずかる鉄道事業者にとっては原因がどうあれあってはならない事故であります。安全の確保こそ鉄道輸送の最大の使命であるとあらためて認識し、失われた信頼の回復に全力を尽くさなければならないと固く決意しています。
 鉄道は多くの人と膨大な設備を使うシステムです。人はミスを犯すし、世代交代もあります。また設備も経年劣化し、ある確率で故障もします。一方で社会の安全に対する要請はさらに高いレベルになっていきます。そんなわけで我われは明けても暮れても事故防止を考え続けなればならないと思っています。これは終わりのない坂道をブレーキのない自転車で登り続けるようなものです。漕ぐのをやめれば後退あるのみです。
 事故防止のポイントは二つあると考えています。一つ目は過去事例を組織として記憶し活用することです。これはあくまで事後管理であり守る安全であるといえます。二つ目は事故の予兆を察知し事前に処置をするリスクアセスメントの導入です。これは、予防管理でありまさに攻めの安全です。わが社では7月末にこの活動をキックオフし、「事故ゼロ」をめざして現在、全社展開中です。