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轡田 焉@NPO法人 健康寿命リヴィング-ウィル


「健康寿命」

 「小さな子の意地ナブルな、ロクな子に育たないぞ」「狡いことするな」と云って子供の頃親からきつく叱られた記憶がある。
 今、テレビを見る毎に思い出す言葉だ。ちょうど良い場面で必ず入るコマーシャル、外の番組の開始時間より若干早く開始する番組等、私から見れば今テレビ界は足並みをそろえて狡い手段も使いながら視聴者の意地をナブっているように見える。問題なのはテレビ局、それともスポンサー。
 この同じテレビが今、健康ブームを主導、演出する。ブームの多くは誰かがしかけ、儲け、やがて風船のようにしぼむ、後にはほとんど何も残らない。出版界も含め健康に対する教祖が多く生まれつつある。
 この対極にあるのが昔からの「云い伝え」か、「腹八分目」に始まり、露地物野菜や青魚の推め、(地場物と旬)「林檎が赤くなると医者が青くなる」等々食生活の本質をついている。あとは大らかに人間が本来持っている免疫力や自然治癒力を信じていた。今あり余る健康情報、健康食品、健康器具、すべてを否定するわけではないが、人間が本来持っているか弱いが、しかし逞しい生命力を、自らが持っている「宝」として自覚することが今こそ必要なのでは。
 健康は損ねて初めてそのありがたさがわかるもの、それ故に日常は常に努力をおこたりがちになるもの、同じ道を通った先人がその中で葛藤しながら残してくれた「云い伝え」、まだまだ多くありますね、「わかっちゃいるけど」と自分をなぐさめながら先人の遺産を少しでも実行していきませんか、誰のものでもない自分の健康寿命延伸のために。