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羽入 由介 (有)羽入 (新津商工会議所 議員)


豊かに生きる

 鉄道の街に生まれましたが、電車が苦手です。電車というよりは、満員電車通勤がどうも苦痛であると言った方が正確であります。
 ここ数年、出張販売の機会が増えました。関東方面に赴くことが多いのですが、その際の宿泊先は、概ね大学生の娘、兼出張の為に借りたアパートです。通勤時間は短くとも40分以上、長いと1時間半はゆうにかかります。もう人が入る隙間など皆無と思われる車内に、無理矢理押し込められるのに慣れません。息苦しく、暑苦しく、時には足を踏まれ、それでも、長時間立ちっぱなしという状態に全く堪えられないのです。私の倍以上かけて通勤しておられる方には頭が下がる思いです。
 早朝から深夜に及び混雑が続きます。大したものです。さすが東京です。ほぼ休むことなく、交通、医療、教育、買物、食事、娯楽等々、人が欲するものが、提供されています。日本経済の繁栄を享受しております。多くの人が憧れ集まっている理由も分かります。豊かな生活を得る為に、皆必死になって働いています。
 反面、新津に戻り、ゆっくりと、素朴でも美味しい食事をとったりしていると、何か釈然としない思いも湧き上がってきます。所得が少し低くとも、海や山の自然の恩恵を間近に受ける生活、多少の不便さが伴えども、時間がたっぷり使える生活、どうもそちらの方が豊かに思えてしまうのです。是非はありませんが。
 2030年には東京経済圏の人口は3500万人以上となるらしい。世の中の流れでありましょうか。