宗教法人秋葉神社規則

新規承諾第七五〇号
この規則を承認します。
昭和二十七年九月二十六日
 
 神社本庁統理 鷹司信輔  

宗教法人秋葉神社規則

第一章総則
(名称)
第一條この神社は、宗教法人法による宗教法人であって、「秋葉神社」といふ。
(事務所の所在地)
第二條秋葉神社(以下「本神社」といふ。)の事務所は、新潟縣新津市秋葉三丁目八番十九号に置く。
(包括団体)
第三條本神社を包括する宗教団体は、宗教法人「神社本庁」とする。
(目的)
第四條本神社は大己貴命外二柱の神を奉斎し。公衆礼拝の施設を備へ、神社神道に従って、祭祀を行ひ、祭神の神徳をひろめ、本神社を崇敬する者及び神社神道を信奉する者を教化育成し、社会の福祉に寄与し、その他本神社の目的を達成するための財産管理その他の業務を行ふことを目的とする。
(公告の方法)
第五條本神社の公告は、神社の掲示場に十日間掲示して行ふ。
 
第二章機関
第六條本章に定める機関の職はすべて名誉職とする。
(員数)
第七條本神社に責任役員五人を置き、そのうち一人を代表役員とする。
(職務権限及び役員会)
第八條代表役員は本神社を代表し、その事務を総理する。
2 責任役員は、役員会を組織し、宗教上の機能に関する事項を除く外、神社の維持運営に関する事務を決定する。
3 役員会は代表役員が招集する。
(資格及び選任)
第九條代表役員は、本神社の宮司を以て充てる。
2 代表役員以外の責任役員は、氏子崇敬者の総代(以下「総代」といふ。)その他の氏子又は崇敬者で神社の運営に適当と認められる者のうちから総代会で選考し、代表役員が委嘱する。
(任期)
第十條代表役員以外の責任役員の任期は三年とする。但し、補欠役員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 責任役員は残任者が就任する時まで、なほ在任する。
(代表者)
第十一條代表役員又は責任役員が、宗教法人法第二十條第一項各号の一に該当するときは、当該役員の代務者を置く。
2 代表役員の代務者は、宮司代務者をもって充て、代表役員以外の代務者は、第九條第二項に準じて委嘱する。
3 代表役員の代務者は、代表役員に代り、その他の役員の代務者は、当該役員に代り、それぞれの職務を行ふ。
4 代務者は、当該代務者を置くべき事由が止んだときは当然退任する。
(仮代表役員及び仮責任役員)
第十二條代表役員又は責任役員が宗教法人法第二十一條第一項又は第二項に該当するときは、仮代表役員又は假責任役員を置く。
2 假代表役員及び假責任役員は前項に該当する者以外の役員が選任する。
第十三條責任役員又はその代務者の進退は、神社本庁統理(以下「統理」といふ。)に報告しなければならない。
(員数)
第十四條本神社に総代三十五人を置く。
(総代の任務)
第十五條総代は、総代会を組織し、本神社の運営について、役員を助け宮司に協力する。
(資格、選任及び任期)
第十六條総代は、氏子又は崇敬者で徳望が篤いもののうちから選任する。
2 総代の任期は参年とする。但し、補欠総代の任期は前任者の残任期間とする。
3 総代は、後任者が就任する時まで、なほ在任する。
 
第三章職員
(員数)
第十七條本神社に左の職員を置く。
 宮司 一人
 禰宜 一人
 権祢宜 若干人
2 権禰宜の定数は、宮司が定める。
(任務)
第十八條前條の職員は、神明に奉仕する外、宮司は社務をつかさどり、禰宜は宮司を助けて事務に従事し、権禰宜は上長の指揮を受けて事務に従事する。
(宮司代務者)
第十九條本神社は宮司代務者を置き、宮司の職務を行はせる。
2 宮司代務者を置く場合は、代表役員の代務者を置く場合に準ずる。
3 宮司代務者は、宮司代務者を置くべき事由が止んだときは、当然退任する。
(宮司及び宮司代務者の選任及び解任)
第二十條宮司及び宮司代務者の進退は、代表役員以外の責任役員の具申により統理が行ふ。但し、統理が必要と認めたときは、代表役員以外の責任役員の同意を得て進退を行ふことができる。
2 宗教法人法第二十條第一項第二号に準じ宮司代務者を置くときは、代表役員の同意を得て具申しなければならない。
3 禰宜以下の進退は、宮司の具申により統理が行ふ。
第二十一條宮司又は宮司代務者が欠けた場合には、責任役員は三十日以内に後任者を統理に具申しなければならない。
 
第四章財務
(管理)
第二十二條本神社の財産は、本神社の名義をもって管理しなければならない。
(財産の区分)
第二十三條財産は基本財産、特殊財産及び普通財産とする。
2 基本財産とは不動産その他本神社永続の基根となる財産を、特種財産とは宝物及び特殊の目的によって蓄積する財産を、普通財産とは基本財産及び特殊財産以外の財産、財産から生ずる果実並びに一般の収入をいふ。
(財産の処分等)
第二十四條本神社が左に掲げる行為をしようとするときは、役員会の議決を経て、役員が連署の上統理の承認を受け、更に法律で規定する手続をしなければならない。その承認を受けた事項を変更しようとするときも、また同様とする。但し、第三号及び第四号に掲げる行為が緊急の必要に基づくものであり、又はその模様替が軽微で原形に支障のないものである場合及び第五号に掲げる行為が六月いないの機関に係るものである場合はこの限りでない。
基本財産及び財産目録に掲げる宝物を処分し、又は担保に供すること。
当該会計年度内の収入で償還する一時の借入以外の借入又は保証をすること。
本殿その他主要な境内建物の新築、改築、増築、移転、除去又は著しい模様替をすること。
境内地の著しい模様替をすること。
本殿その他主要な境内建物若しくは境内地の用途を変更し、又はこれらを本神社の宗教目的以外の目的に供すること。
(経費の支弁)
第二十五條経費は、氏子、及び崇敬者の拠出金、賽物、財産から生ずる果実その他の収入をもって充てる。
(会計年度)
第二十六條会計年度は毎年四月一日に始り、翌年三月末日に終る。
(予算の編成)
第二十七條一切の収入を歳入とし、一切の支出を歳出とし、歳入歳出は予算に編入する。
2 予算は毎会計年度開始の一月前迄に編成する。
(特別会計の設定)
第二十八條必要があるときは、役員会の議決を経て、特別会計を設けることができる。
(予備費の設定)
第二十九條予算には、予算外の支出又は予算超過の支出に充てるため予備費を設ける。但し、特別会計については、この限りでない。
(決算)
第三十條当該会計年度の出納は、その年度終了後一月いないに完整しなければならない。
(歳計剰余金の処理)
第三十一條歳計に剰余金を生じたときは、役員会で別段の議決をした場合を除く外、翌年度の歳入に編入する。
(財産目録の作成)
第三十二條財産目録は、毎会計年度終了後三月以内に前年度末現在によって作成し、役員が連署する。
第三十三條予算及び決済は、総代会に報告する。
 
第五章補則
第三十四條代表役員及び責任役員は常に法令、規則及び神社本庁の庁規に従ひ、更にこれらに違反しない限り、宗教上の特性を尊重し、神社の慣習及び伝統を十分に考慮して神社の業務及び事務の的確な運営をはかり、その保護管理する財産については、いやしくもこれを外の目的に使用してはならない。
(規則の変更、合併及び解散)
第三十五條本神社が左に掲げる行為をしようとするときは、役員会の議決を経て役員が連署の上統理の承認を受け、更に法律で規定する物については、法律で規定する手続をしなければならない。
規則を変更すること。
神社を移転、合併又は解散すること。
境内神社を創立、移転、合併又は廃祀すること。
前三号の外、宮司が必要と認めたこと。
(登録)
第三十六條本神社は、神社本庁の神社明細帳に登録を受けなければならない。
(氏子及び崇敬者)
第三十七條本神社を崇敬し、神社の維持について義務を負ふ者を本神社の氏子又は崇敬者といひ、氏子又は崇敬者名簿に登録する。
2 公告の対象とする信者は氏子又は崇敬者の名簿に登録された者とする。
(協力の義務)
第三十八條本神社は神社本庁並に神社庁及びその支部に対し協力しなければならない。
(残余財産の帰属)
第三十九條本神社が解散したときの残余財産は、役員会の議決を経て、神社本庁に包括されている他の神社のために処分するものとする。
(包括団体の規則の効力)
第四十條本神社に関する事項で規則に定がないものについては、神社本庁の定規で定めるところによる。
2 規則の適用及び神社の運営について疑義を生じたときは、神社本庁の指示を経て処理する。
 
附則
1 この規則は新潟県知事の認証を受けた昭和二十八年参月拾六日から施行する。
2 この規則施行の際現に在職する職員は、この規則の制定による職員となり同一性をもって存続するものとする。
3 総代の選任は、現に在任する者の任期にかゝわらず、本神社が宗教法人として成立した後三月以内に行ふものとし、その選任が行われるまでは、従前の総代をもってこの規則の規定による総代とみなす。

注1.原文は縦書き、毛筆で記載したものである。
2.原文に記載されている文字でパソコンのフォントに無いものは、パソコンで使われている漢字に改めて記載した。
  (原文では耳偏に「ム」):第六條他
(原文では言偏に「正」の草書体):第二十四條、附則の1
(原文では「さんずい」に「写」):附則の1
3.原文では本来同一文字であるべき漢字において、2種類の漢字が混用されているところがあるが、これは統一した表記とはせずに原文通りとした。
  代表役員と代表役員:第十二條
責任役員と責任役員: 同上
宜と権宜:第十七條
新潟(第二條)と新(潟):附則の1(「潟」は注2参照)
4.原文では読点(「、」)の有無が明確でないところがあるが、その場合には文脈により判断して適宜付した。

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